自分が必要なモノが困っている人にはもっと必要なモノ

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私が小学生の時に体験した話をひとつ・・・

初めての林間学校を前にして必要なモノを母が新品で揃えてくれました。
初めての体験を前にとてもワクワク!ドキドキ!
荷物を出したり入れたり!毎日繰り返していました。

あと数日・・・と迫った日。
少し離れた所で大きな事故が発生。
爆発音の中、黒煙が立ち込めサイレンが鳴り響き続けるという事故が起きました。
事故もおさまりその日の夜、親の知人の方でしょう、事故にあわれた男性が来られていました。
着の身着のままで、とても疲れた様子を今も覚えています。
その方にも私と同世代の女の子がおられると話していました。

母が私に「林間学校用に用意した着替えなど全部!持ってらっしゃい」と。
林間学校を数日後に控え私は母が言った言葉に一瞬躊躇しました。
母がもう一度ゆっくりはっきりとした声で「持ってらっしゃい」と。
私はリュックごと母に渡すと中に入っていた品物全てを袋に移し、
その他にも家の中にあった品物と一緒にこの方に渡したのです。
男性は「まっさらでなくてもいいんですよ」
「これはお嬢さんの必要なモノではないですか?」
「うちの娘の着替えがあれば助かるのでそれで十分です」と。

母は
「こんな時ですからせめて新しモノがあれば
お嬢さんも少しは気持ち落ち着くでしょうかね」
「うちの子は新品の必要は全くありませんので
お気遣い無用ですよ」
「たまたま新品があって
スグに役立つのであれば其れが一番です」
この言葉とその時の光景を今も鮮明に覚えています。

その時の私は何て嫌な子だったのだろう・・・と。
二度とこの時のような躊躇した態度はしてはいけない!と
今も災害・事故のニュースを見るたび思い出します。

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